真田広之さんは、ハリウッドドラマ「SHOGUN 将軍」で主演兼プロデューサーを務め、大成功を収めました。
本作はジェームズ・クラベルの小説を原作とした戦国時代の壮大なドラマです。
特に注目すべきは、2025年の第31回全米映画俳優組合賞(SAG賞)での快挙です。
「SHOGUN 将軍」はドラマ部門のアンサンブル賞、男優賞(真田広之)、女優賞(アンナ・サワイ)、スタント賞の4部門を受賞し、真田さんは日本人初の男優賞受賞となりました。
さらに、エミー賞やゴールデングローブ賞でも高評価を受け、国際的な成功を収めたのが「SHOGUN将軍」です。
真田さんは「SHOGUN 将軍」を通じて日本文化を世界に広め、ハリウッドでの地位を不動のものにしました。


目次
子役時代:天才少年の誕生
真田広之さんの子役時代は、まさに天才少年の誕生と言えるものでした。
真田さんは1960年10月12日に東京都品川区大井で生まれ、5歳の時に芸能界に入りました。
さぁ、真田さんの子役時代の主なエピソードをみていきましょう。
1965年、5歳で「劇団ひまわり」に入団し、子役としての活動を開始しました。
1966年、映画「浪曲子守唄」で映画デビューを果たし、千葉真一さんと共演したんです。
そして、1968年、千葉真一さんとともにシングル曲「手を伸ばそう」で歌手デビューも行っています。
1969年には映画「新網走番外地さいはて流れ者」で高倉健さんと、ドラマ「水戸黄門」で渡哲也さんと共演するなど、子役時代から多くの大物俳優との共演を経験しました。
真田広之ファンで未見の方は『新網走番外地 さいはての流れ者』を見た方がいい。絶対に損はしない、最高に可愛い。網走番外地はシリーズものだけど繋がりは無いに等しいので大丈夫。高倉健さんがドスを片手に殴りぃこぉみぃーして網走刑務所へまた送られるお話です。 pic.twitter.com/juwt1hJFtU
— 塁(RUI) (@ruitaroro) September 6, 2023

アクションスターの原点:千葉真一との出会い
千葉真一さんとの出会いは、真田さんのキャリアにとって大きな転機となりました。
1973年には、千葉真一さんが主宰するジャパンアクションクラブ(JAC)に入団し、アクション俳優としての基礎を築きました。
この時期、彼は日本舞踊の玉川流にも入門し、身体表現の幅を広げたんです。
真田さんにとって、アクション俳優としてのスキルだけでなく、演技力や身体表現の多様性を磨く重要な時期でした。
『柳生一族の陰謀』で芸能生活再会
1978年に『柳生一族の陰謀』のオーディションに合格し、芸能活動を本格的に再開。
この際、千葉真一さんの命名で「真田広之」という芸名を使用するようになりました。
今日は『柳生一族の陰謀』。西郷輝彦目当てで見たけど真田広之かわいいな。 pic.twitter.com/Gix5UiDc2Q
— 美登利& Louise (@natyo29) April 17, 2020
日本アクション界の未来を担う若手俳優へ
真田広之さんは、20歳のときに映画『忍者武芸帳 百地三太夫』で初主演を務めました。
代役なしのスタントが話題となり、その後アクション俳優としてのイメージが定着しました。
#成人式を迎えた年の映画
🥷■■忍者武芸帳・百地三太夫■■🥷1980◆真田広之◆1960年生◆の20歳年度
戦国自衛隊に続く十八番の飛び降りスタント芸
またやってほしい笑 pic.twitter.com/YVRUvyopTY— 川端康HR(昭和歌謡女学院卒)@元リア充港区男子が教えるウェルネスLife (なんやソレ笑) (@vertouch2541) January 8, 2025
さらに、『龍の忍者』などの香港アクション映画にも出演し、国際的にも活躍しました。
そして、『道頓堀川』(1982年、深作欣二監督)では、年上の女性とのラブストーリーに挑戦し、熱演を見せました。
この作品で日本アカデミー賞新人賞を受賞し、アクション俳優の枠を超えた俳優としての新たな一歩を踏み出しました。

若手アクション俳優として成長
真田広之さんは、若手のアクション俳優として時代劇映画に出演し活躍していきます。

「里見八犬伝」時代劇アクションへの挑戦
『里見八犬伝』は、1983年に公開された日本の時代劇ファンタジー映画で、真田広之さんが主演を務めました。
滝沢馬琴の長編小説『南総里見八犬伝』を原作とし、深作欣二監督が手がけた作品です。
ストーリー
時は室町時代。
安房国(現在の千葉県)の里見家の姫・伏姫(薬師丸ひろ子)は、戦乱の中、呪われた妖刀「村雨丸」によって悲劇的な運命をたどります。
彼女の魂は、8つの玉に分かれ、それぞれ異なる運命を持つ戦士たちのもとへと導かれます。
やがて、8つの玉を持つ8人の勇士「八犬士」が運命に導かれるように集結し、宿敵・玉梓(夏木マリ)の妖術と戦いながら、悪の勢力を打ち倒すために立ち向かいます。
真田広之さんの役割
真田広之さんは、主人公・犬江親兵衛仁(いぬえ しんべえ じん)を演じました。
親兵衛は、強靭な肉体と卓越した剣技を持つ若き戦士で、里見家を守るために仲間と共に戦います。
彼の成長と、仲間との絆が物語の重要な要素となっています。
また、本作では真田さんのアクションスキルが存分に発揮され、激しい殺陣やアクロバティックな戦闘シーンが大きな見どころです。
見どころ
- 豪華なキャスト
- 真田広之(犬江親兵衛仁)
- 薬師丸ひろ子(伏姫)
- 千葉真一(犬山道節忠)
- 夏木マリ(玉梓)
- ほかにも志穂美悦子、寺田農、緒形拳など実力派俳優が多数出演。
- スケールの大きなアクションと特撮
深作欣二監督のダイナミックな演出と、当時の最新技術を駆使した特撮が融合し、八犬士たちの剣劇や魔物との戦いは迫力満点です。 - 幻想的な世界観と和風ファンタジー
妖術や呪い、霊的な力が絡み合う物語で、まるでRPGのような冒険活劇の要素が強いんです。 - 真田広之さんのアクションと演技
若き日の真田さんの身体能力を活かしたスタントと剣劇は圧巻、代役なしで挑んだアクションシーンも多く、そのリアルな動きが作品をより魅力的にしています。
評価と影響
『里見八犬伝』は、当時の時代劇映画の中でも異色のファンタジー要素を取り入れた作品として話題になりました。
特に、映像美やアクションシーンが高く評価され、日本だけでなく海外でもカルト的な人気を誇る作品となっています。
また、本作の成功により、真田広之さんは「アクションだけでなく、演技力も兼ね備えた俳優」としての地位を確立し、以降、国内外で幅広いジャンルの作品に出演するようになりました。
こんな人におすすめ!
- 時代劇・アクション映画が好きな人
- 和風ファンタジーが好きな人
- 真田広之さんの若き日の活躍を見たい人
- RPGのような冒険活劇に興味がある人
『里見八犬伝』は、今見ても色褪せない名作です!興味があれば、ぜひチェックしてみてください♪
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「カムイの剣」と忍者アクションの魅力
映画『カムイの剣』は、1985年に公開されたアニメーション映画で、真田広之さんが主人公・次郎(カムイ)の声を担当しています。
この作品は、白土三平さんの小説『カムイの剣』を原作とし、りんたろう監督が手がけました。
ストーリー
物語は、江戸時代末期を舞台に、アイヌの血を引く少年・次郎が、自らの出生の秘密を探りながら、忍者や陰謀に巻き込まれていくという冒険活劇です。
次郎は剣の腕を磨きながら、日本から海を渡り、アメリカやロシアなどを旅し、壮大な戦いを繰り広げます。国際的な陰謀や政治の駆け引きも絡み、スケールの大きなストーリーが展開されます。
真田広之さんの役割
真田広之さんは、主人公・次郎の声優として出演し、彼の成長と苦悩を熱演しました。
実写映画で鍛えたアクション俳優としての表現力を活かし、迫力のある演技でキャラクターに命を吹き込みました。
特徴と魅力
- 骨太なストーリー:忍者、侍、幕末の動乱、そして世界を舞台にした陰謀が絡む壮大な物語になりました。
- 美しいアニメーション:りんたろう監督のダイナミックな演出と、手描きならではの迫力ある戦闘シーンが見どころです。
- 歴史とフィクションの融合:実在の歴史的要素を織り交ぜつつ、フィクションとしてのエンターテインメント性も高い作品に仕上がりました。
評価
『カムイの剣』は、当時のアニメ映画としては異例のスケールと緻密なストーリー展開が評価されました。
また、海外を舞台にしたアニメとしても珍しく、日本国内のみならず、海外のファンからも注目されました。
真田広之さんのファンや、アクション・歴史・冒険要素が好きな人にはぜひおすすめの作品です!

俳優として成長:シリアス演技と新たなる挑戦
真田広之さんは、俳優としての成熟期において、シリアスな演技と新たな挑戦を通じて、国内外で高い評価を得ています。

シリアス演技の進化
真田さんは、感情の深みを表現する演技力で観客を魅了してきました。
アクション俳優としてではなく、演技派の俳優としても認められるようになりました。
「たそがれ清兵衛」の成功
特に、映画『たそがれ清兵衛』では、内向的でありながらも強い信念を持つ主人公を演じ、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞しました。
この作品は、真田広之さんの演技が物語の中心を支えた代表例です。
超個人的お気に入りシーン〈114〉
美所作王✨真田広之✨
(たそがれ清兵衛 D坂の殺人事件)#真田広之 #HiroyukiSanada pic.twitter.com/J82tGtNeux— しもちゃん (@shisotomyouga) June 2, 2024

「ラスト・サムライ」への道:国際的評価の高まり
真田広之さんはハリウッド映画『ラスト サムライ』では、武士道の精神を表現する役柄を演じ、国際的な評価を得ました。
『ラスト サムライ』(The Last Samurai, 2003年)について
『ラスト サムライ』は、2003年に公開されたアメリカの時代劇映画で、トム・クルーズ主演、エドワード・ズウィック監督による作品です。
日本の明治維新期を舞台に、西洋と日本の文化の衝突、武士道精神の美学を描いた壮大な歴史ドラマです。
この映画において、真田広之さんは「氏尾(うじお)」役として重要な役割を果たし、その存在感と演技力が世界的に高く評価されました。
キャリア的には、勝元盛次役を真田広之さんが演じてもおかしくなかったのですが。
.映画『ラスト サムライ』で勝元盛次役を真田広之さんが演じなかった理由には、キャスティングの背景が関係しています。
監督のエドワード・ズウィック氏によると、勝元役には渡辺謙さんが選ばれましたが、これは彼の「力強さや感情の豊かさ」が役柄に適していると判断されたためです。
当時、日本側の一部では、真田広之さんが勝元役に起用されると考えられていたようですが、
ズウィック監督は渡辺謙さんを選ぶことで、映画に新たなダイナミズムをもたらしたいと考えたようです。
また、真田さん自身も氏尾役として映画に参加し、渡辺謙さんを支える重要な役割を果たしました。
真田さんの存在は、渡辺さんの演技に威厳を与え、映画全体のリアリティを高める助けとなったとされています。
このように、キャスティングの選択は映画のバランスや演技の相乗効果を考慮した結果であり、真田さんもその中で重要な役割を果しました。
ラストサムライのストーリー(あらすじ)
時代は明治維新後の1870年代。
アメリカの南北戦争で活躍した元軍人ネイサン・オールグレン大尉(トム・クルーズ)は、日本政府に雇われ、西洋式の軍隊を訓練するために来日します。彼の任務は、政府に反旗を翻す「侍」の軍勢を鎮圧することでした。
しかし、戦場で侍のリーダー勝元盛次(渡辺謙)に捕らえられ、侍の村で暮らすうちに、彼は武士道の精神や伝統文化に魅了されていきます。やがてオールグレンは、侍たちと共に生きる道を選び、日本政府と西洋の影響に立ち向かうことになります。
真田広之さんの役どころ・氏尾(Ujio)
勝元盛次(渡辺謙)の忠実な部下であり、武士の中でも特に冷静かつ厳格な人物です。
剣術の達人であり、トム・クルーズ演じるオールグレンに剣術の修行を施す役割を担いました。
最初はオールグレンを「侍ではない外部の人間」として警戒していたが、彼の成長と覚悟を認め、最後は仲間として共に戦うんです。
氏尾は、多くを語らずとも行動で示すタイプのキャラクターであり、真田広之さんの演技によって「寡黙ながらも強い意志を持つ武士」として印象的に描かれました。
見どころ
① トム・クルーズとの剣術修行シーン
- 氏尾は、オールグレンに剣の扱いを厳しく指導し、「無心になれ(No mind)」という考えを教えます。
- 侍の精神と戦いの技術を学ぶこの過程が、映画の中でも重要なシーンの一つとなっています。
② 迫力のある戦闘シーン
- ラストの合戦では、氏尾は勝元と共に政府軍と壮絶な戦いを繰り広げます。
- 剣術を駆使した戦闘シーンでは、真田広之さん自身がほぼ全てのアクションをこなし、そのリアルな殺陣が海外でも高く評価されました。
③ 侍の誇りと精神を体現する演技
- 真田さんは、氏尾を「ただの戦士」ではなく、武士道を体現する人物として演じました。
- 表情や立ち居振る舞いの細かな部分にも気を配り、「言葉ではなく所作で語る」武士の姿を見事に表現しています。
映画の評価と影響
- 『ラスト サムライ』は世界的に大ヒットし、アカデミー賞やゴールデングローブ賞にノミネートされました。
- 渡辺謙がアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたことでも話題に。
- 真田広之さんも、この映画をきっかけにハリウッドでの知名度をさらに高め、以降の国際的なキャリアにつながる重要な作品となりました。
こんな人におすすめ!
- 時代劇や侍の物語が好きな人
- リアルな剣術アクションを楽しみたい人
- 武士道や日本の伝統文化に興味がある人
- 真田広之さんの国際的な活躍を見たい人
『ラスト サムライ』は、日本の武士道精神と西洋の視点を融合させた作品であり、アクションだけでなく、文化や価値観の衝突・共鳴を描いた感動的な物語です。
ぜひチェックしてみてください!
舞台俳優としての実力:「リア王」と「ハムレット」
真田広之さんは海外で舞台に出演して、本格的な演技力も認められました。
最初、英語は日常会話程度だったそうですが、現地で徹底的に訓練されて、「リア王」では流暢な英語を話すようになっていたそうです。
《実は流暢(りゅうちょう)な英語を話す。一九九九年には日本人俳優として初めて英国ロイヤル・シェークスピア・カンパニー(RSC)に参加、「リア王」で道化(フール)役を演じ、舞台の本場・ロンドンで高い評価を得た。
エリザベス女王から日英の文化交流に貢献したとして名誉大英勲章第五位(MBE)を授与され、国際派俳優としての道を歩き始める》
《RSCに参加するきっかけは、リア王役の故サー・ナイジェル・ホーソンが、蜷川幸雄版ハムレットのロンドン公演(一九九八)を見て指名したからだった。大御所にその演技力が認められたわけだ》
出典元:産経新聞
真田広之が英国勲章を🎖貰った理由は蜷川幸雄が演出したイギリス劇リア王では現地の俳優と日本のスタッフを入れて新たな価値を提供したと評価されたかららしい。
この時
大映勲章を取ったのは
真田広之だけで
演技に定評があったそう。 pic.twitter.com/3HDWdOBeg0— FinalGathering™ (@FinalGathering) February 9, 2024

ハリウッド進出:世界を舞台に活躍
いよいよ真田広之さんはハリウッドに進出していきます。
最初は苦労が多かったようですが、地道にキャリアアップしていきました。
ゲスト出演した、映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」は、2019年4月26日に公開されました。
真田広之さんのハリウッド進出と最初の苦労
『ラスト サムライ』(2003年)で国際的な注目を浴びた真田広之さんですが、その後ハリウッドで本格的に活動するようになった際には、さまざまな苦労がありました。彼は日本ではすでにトップ俳優でしたが、アメリカでは新人同然の扱いであり、文化や言語の壁を乗り越える必要がありました。
① 言語の壁
ハリウッド映画に出演する上で、英語の壁は大きな課題でした。
- 『ラスト サムライ』では、基本的に日本語のセリフが多く、英語のセリフは限られていたため問題は少なかった。
- しかし、ハリウッドでのキャリアを広げるためには、英語のセリフで自然に演技する必要があった。
- 真田さんは英語の発音や表現力を磨くために、徹底的なトレーニングを積んだが、「言語の壁」は大きなハードルだった。
→ それでも、彼の努力が実を結び、次第にハリウッド作品で英語のセリフをこなせるようになっていきました。
② 役柄の制限
ハリウッドでは、アジア系俳優に与えられる役柄が限られているという現実がありました。
- 『ラスト サムライ』の成功により、「侍や武士の役」としては評価されたが、それ以外のジャンルでの役を得るのは難しかった。
- 当時のハリウッドでは、「アジア人=武道家・忍者・悪役」といったステレオタイプが根強かったため、アクション以外の役を手に入れるのが困難だった。
- 彼自身、「アクションスターとしてのキャリアだけではなく、俳優としての幅を広げたい」と考えていたため、オーディションでは自ら幅広い役に挑戦し続けました。
→ その結果、彼は『LOST』(2006年)などで時代劇以外の役にも挑戦し、アクション俳優の枠を超えた演技を披露していくことになりました。
③ ハリウッドの撮影スタイルへの適応
日本とハリウッドでは映画の撮影スタイルが大きく異なり、最初は戸惑うことも多かったようです。
日本の映画制作では、監督が細かく演技指導し、俳優が演技を作り込む傾向があります。
一方、ハリウッドでは「俳優が自分でキャラクターを作り上げ、監督と相談しながら進める」というスタイルが一般的だった。
特に、即興演技(アドリブ)や柔軟な対応が求められるシーンも多く、日本の撮影現場とは異なる文化に順応する必要がありました。
これに対応するため、真田さんは英語力だけでなく、ハリウッド流の演技方法や撮影の進め方についても学んでいったんです。
④ ハリウッドでの人脈づくり
日本ではすでに大物俳優だったが、ハリウッドではゼロからのスタートでした。
仕事を得るには、エージェントとの契約や、オーディションを通じた人脈作りが必要だったんです。
幸い、『ラスト サムライ』で共演したトム・クルーズや渡辺謙が、彼の才能をハリウッドに紹介する手助けをしてくれました。
さらに、ハリウッドの業界関係者と交流を持ち、信頼を得ることに努めたんです。
こうした努力の結果、『LOST』や『ウルヴァリン:SAMURAI』、『アベンジャーズ/エンドゲーム』などのメジャー作品に出演するチャンスを得ました。
⑤ 家族や日本との距離
ハリウッド進出に伴い、日本とアメリカの行き来が増え、生活の拠点を海外に移すことも大きな決断でした。
日本での仕事も続けながら、ハリウッドでのキャリアを築くのは容易ではありませんでした。
家族や親しい人との距離が生まれることも、精神的な負担になりました。
それでも彼は、「俳優としての可能性を広げるために挑戦し続ける」と決意し、ハリウッドでのキャリアを軌道に乗せたんです。
真田広之さんのハリウッド進出は、『ラスト サムライ』の成功がきっかけでしたが、その後は言語の壁、役の制限、文化の違い、人脈作りなど、多くの苦労がありました。
しかし、真田さんはそれらを一つひとつ乗り越え、世界的な俳優としての地位を確立していきました。
現在では、アクションだけでなく、ドラマやSF映画など幅広いジャンルで活躍し、日本人俳優のハリウッド進出の先駆者的存在となっています。
真田広之さんの挑戦と努力は、多くの日本人俳優が海外で活躍する道を開く重要な足跡となりました!
「ラッシュアワー3」ジャッキー・チェンとの共演
『ラッシュアワー3』は、2007年に公開されたハリウッドのアクションコメディ映画で、ジャッキー・チェンとクリス・タッカーの人気コンビが主演する「ラッシュアワー」シリーズの第3作目です。 監督は前2作と同じくブレット・ラトナーが務めました。
この作品で、真田広之さんは”ケンジ”という重要な敵役を演じ、ハリウッドでのアクション俳優としての存在感をさらに強めました。
ストーリー(あらすじ)
物語の舞台はパリ。
アメリカのロサンゼルス市警の刑事 ジェームズ・カーター(クリス・タッカー) と、香港警察の リー警部(ジャッキー・チェン) は、中国の犯罪組織「シャイシェン(世界最大の犯罪組織)」の秘密を探るためにフランスへと向かいます。
そこで彼らは、組織のリーダーに仕える日本人剣士 ケンジ(真田広之) に出会います。
ケンジはリーと因縁のある存在であり、強敵として立ちはだかります。彼の目的は、シャイシェンの重要機密を守ることであり、カーターとリーの前に立ちはだかることになります。
真田広之さんの役どころ・ケンジ(Kenji)
- シャイシェン(中国系犯罪組織)の幹部であり、冷酷かつ知的な剣士。
- 実はリー(ジャッキー・チェン)の幼なじみであり、過去に深い因縁がある。
- 武術・剣術に優れ、戦闘能力が非常に高い。
- リーに対して複雑な感情を持っており、敵対するも、友情や過去の絆を完全に捨てきれない。
→ ただの悪役ではなく、「宿命を背負った男」としての深みのあるキャラクターを演じたのが見どころ。
見どころ
やはり見どころはアクションです!
真田広之さんとジャッキーチェンのアクションは必見です。
① ジャッキー・チェンとの剣術&アクション対決
- 真田広之さんとジャッキー・チェンが、カタール塔(エッフェル塔)で繰り広げる剣術&肉弾戦は映画のクライマックス!
- ジャッキー・チェン VS 真田広之 というアクションスター同士の対決が実現し、ハリウッドアクションファンにとってはたまらないシーン。
- 真田さんはこのシーンのために自らスタントをこなし、本物の剣術を活かしたリアルな戦いを披露。
② 日本人悪役としての貫禄
- 当時のハリウッド映画では、アジア人俳優は「武道の達人」「悪役」というステレオタイプが強かったが、真田さんは「単なる悪役」ではなく、悲しみや葛藤を抱えたキャラクターを見事に演じた。
- 単なる敵ではなく、リーとの因縁や友情の要素が絡み、より物語に深みを持たせる役割を果たした。
③ フランスを舞台にしたアクション&コメディ
- 『ラッシュアワー』シリーズはアクションとコメディのバランスが特徴的で、フランスを舞台にした本作でも、ジャッキー・チェンのスタントとクリス・タッカーの軽快なトークが楽しめます。
- そこに真田広之さんのシリアスなキャラクターが加わることで、より物語が引き締まる要素となったんです。
映画の評価と影響
『ラッシュアワー3』は全世界で2億5,800万ドル以上の興行収入を記録し、大ヒット!アクション映画としてはもちろん、ジャッキー・チェンとクリス・タッカーの掛け合いが再び楽しめる点も高評価です。
真田広之さんは本作で「ハリウッドのアクション映画でも悪役を演じられる俳優」としての地位を確立し、その後のキャリアにつながった。ただし、『ラッシュアワー』シリーズの中では、「前2作ほどの新鮮味がない」「コメディ要素が多すぎる」という意見もあり、賛否が分かれる部分もあった。
真田広之さんにとっての『ラッシュアワー3』の意義
『ラスト サムライ』後にハリウッドで活動する中で、メジャーなハリウッド映画に出演するチャンスを得た作品の一つです。
- それまでの時代劇や侍の役とは違い、現代アクション映画での役柄を演じたことで、ハリウッドでの幅を広げました。
- 『ラッシュアワー3』の後、彼は『ウルヴァリン:SAMURAI』『アベンジャーズ/エンドゲーム』など、さらにハリウッドでの活躍を広げることになります。
こんな人におすすめ!
- ジャッキー・チェンのアクション映画が好きな人
- 真田広之さんのハリウッドでの活躍を見たい人
- コメディ×アクションの映画が好きな人
- 剣術を使ったアクションバトルが好きな人
『ラッシュアワー3』は、ジャッキー・チェンのアクロバティックなアクションと、クリス・タッカーのユーモアが楽しめる映画ですが、真田広之さんの剣士キャラ「ケンジ」も非常に魅力的な役どころです!
ハリウッドでの彼の活躍を知るにはぴったりの作品なので、ぜひチェックしてみてください!🔥
真田広之さんはこの後もハリウッド作品に出演することになります。
「ウルヴァリン:SAMURAI」マーベル作品への参戦
『ウルヴァリン:SAMURAI』は、2013年に公開されたマーベル映画であり、『X-MEN』シリーズのスピンオフ作品の一つです。
主演はヒュー・ジャックマンで、彼が演じるウルヴァリン(ローガン)が日本を舞台に戦うストーリーが描かれています。
この作品で、真田広之さんは「シンゲン・ヤシダ」役として重要な敵キャラクターを演じ、ハリウッドでの存在感をさらに強めました。
ストーリー(あらすじ)
物語は、『X-MEN: ファイナル ディシジョン』(2006年)の後の時系列。
ローガン(ヒュー・ジャックマン)は、過去の出来事に苦しみながら隠遁生活を送っていた。しかし、ある日、日本の大企業「ヤシダ・インダストリーズ」の創業者ヤシダ・イチロウ(ハル・ヤマノウチ)が死の間際にウルヴァリンを日本へ招待し、彼の「不死の力」を求める。
ウルヴァリンは日本へ向かうが、イチロウの死後、彼の遺産を巡る争いに巻き込まれる。そして、ヤシダ家の内部では、
- シンゲン・ヤシダ(真田広之)と、ヤシダ・イチロウの孫娘マリコ(TAO)
との間で権力闘争が繰り広げられていた。
ウルヴァリンはマリコを守るために戦うが、その背後にはさらに大きな陰謀が潜んでいた。
真田広之役どころ・シンゲン・ヤシダ(Shingen Yashida)
ヤシダ家の後継者であり、マリコの父。
権力を狙い、ウルヴァリンを敵視する野心家。
剣の達人であり、ウルヴァリンと激しい戦いを繰り広げる。
目的のためなら手段を選ばない冷酷な人物だが、父・イチロウとの確執も抱えている。
シンゲンは、日本の伝統的な武士道を持つキャラクターではなく、権力と財力に執着する冷酷なビジネスマンかつ剣士という設定で、現代的な悪役として描かれている。
見どころ
「ウルヴァリン:SAMURAI」の真田広之さんの見どころは次のようなシーンです。
① 真田広之 vs ヒュー・ジャックマンの剣術&格闘戦
クライマックスの一つとして、シンゲン(真田広之)とウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)の対決が描かれる。
ウルヴァリンの超人的な能力に対し、シンゲンは純粋な剣術と技で立ち向かう。
真田さんのアクションスキルが存分に発揮され、リアルな殺陣が展開される。
② マーベル映画×サムライ文化の合体
日本を舞台にしたマーベル映画ということで、和の雰囲気を活かした演出が特徴的でした。
ニンジャや侍、ヤクザなど、日本的な要素がストーリーに組み込まれていました。
③ シンゲンの冷酷な策略
シンゲンは、ただの戦士ではなく、権力を得るために冷徹な策略を巡らす敵役。
ウルヴァリンやマリコを陥れるシーンも多く、単なるアクション映画ではなく、サスペンス的な要素も含まれている。
映画の評価と影響
『ウルヴァリン:SAMURAI』は、世界中で約4億1,400万ドルの興行収入を記録し、ヒット作となったんです。
日本を舞台にしたマーベル映画ということで、日本のファンの間でも話題になりました。
真田広之さんは、本作でハリウッドのアクション大作における「敵役」としての地位を確立しました。
その後、彼は『アベンジャーズ/エンドゲーム』などのマーベル映画にも出演することになる。
真田広之さんにとっての『ウルヴァリン:SAMURAI』の意義
『ラスト サムライ』や『ラッシュアワー3』に続き、ハリウッドのアクション映画で「日本人キャラクター」としてのポジションを確立した作品。
アクション俳優としてのスキルを活かし、「侍」ではなく、現代の悪役としての演技を披露。
この作品を通じて、ハリウッドの大作映画における「日本人俳優の悪役」の需要を高めた。
こんな人におすすめ!
『X-MEN』シリーズやマーベル映画が好きな人。
ウルヴァリンの単独アクション映画を楽しみたい人。
真田広之さんの剣術アクションを見たい人。
和風テイストのハリウッド映画に興味がある人。
『ウルヴァリン:SAMURAI』は、マーベル映画の中でも異色の「日本文化×ヒーロー映画」という
要素が楽しめる作品です。
また、真田広之さんの本格的な剣術アクションが存分に楽しめるので、彼のファンなら必見です!🔥
ディズニープラスドラマ「SHOGUN」主演へ
『SHOGUN 将軍』は、2024年に配信されたアメリカの歴史ドラマシリーズで、ジェームズ・クラベルの1975年の小説『将軍』を原作としています。
作品概要
- 主演・プロデューサー:真田広之
- 配信開始日:2024年2月27日
- 配信プラットフォーム:日本ではDisney+の「スター」枠、アメリカではFXおよびHulu
あらすじ 17世紀初頭の日本を舞台に、イギリス人航海士ジョン・ブラックソーン(コスモ・ジャーヴィス)が日本に漂着し、現地の文化や権力闘争に巻き込まれていく物語です。彼は徳川家康をモデルにした大名・吉井虎永(真田広之)と出会い、異文化間の交流や対立が描かれます。
キャスト
- 吉井虎永(徳川家康):真田広之
- ジョン・ブラックソーン(三浦按針):コスモ・ジャーヴィス
- 戸田鞠子(細川ガラシャ):澤井杏奈
- 柏木藪重(本多正信):浅野忠信
- 落葉夫人(淀殿):二階堂ふみ
制作背景 本作は、2018年8月にFXがシリーズ化を発表し、当初は2019年に日本とイギリスでの撮影が予定されていましたが、制作上の都合で延期されました。最終的に、2021年9月から2022年6月にかけて、カナダのブリティッシュコロンビア州で主要な撮影が行われました。
評価 本作は、日本国内外で高い評価を受け、2024年のエミー賞ではドラマシリーズ部門で作品賞を含む18部門を受賞し、エミー賞の単一シーズンでの最多受賞記録を更新しました。
主演の真田広之は、アジア人男性として初めてドラマシリーズ部門の主演男優賞を受賞しました。
視聴方法 日本国内では、Disney+の「スター」枠で視聴可能です。
『SHOGUN 将軍』は、真田広之が主演とプロデュースを務め、戦国時代の日本を舞台にした壮大な物語が展開される作品です。
歴史ドラマやアクションが好きな方におすすめのシリーズです。
まとめ
真田広之さんの若い頃から現在までの活躍を時系列でまとめました。
年 | 出来事 |
---|---|
1960 | 東京都で誕生 |
1965頃 | 5歳の頃から劇団に所属 |
1966 | 映画「浪曲子守唄」で子役としてデビュー |
1978 | 深作欣二監督作「柳生一族の陰謀」で俳優業を本格化 |
1980 | 初主演作「忍者武芸帖 百地三太夫」 |
1983 | 「里見八犬伝」で若手アクションスターとして活躍 |
1993 | ドラマ「高校教師」 |
2002 | 映画「たそがれ清兵衛」がアカデミー賞外国語映画部門候補に |
2003 | 「ラスト サムライ」でハリウッドデビュー |
2005 | 「亡国のイージス」主演、以降国際的に活躍 |
2018 | 紫綬褒章を受章 |
2021 | 「モータルコンバット」「アーミー・オブ・ザ・デッド」に出演。 |
2024 | 「SHOGUN 将軍」で主演・プロデューサーを務める。 |
2025 | 「SHOGUN 将軍」でゴールデングローブ賞テレビドラマ部門主演男優賞を受賞。 |
この表は、真田広之さんの幼少期からのキャリアの主要な出来事を時系列で示しています。
子役時代から始まり、日本での活躍、そしてハリウッドでの成功まで、真田さんの長年にわたる多彩な経歴が分かります。