20代の吉永さんは、青春映画の女王として日活青春路線で絶頂期を迎え、その後は時代劇や大衆シリーズに活躍の場を広げています。
また、私生活では大学入学、卒業、恋愛、失恋、結婚、主婦など色々なことがあったようです。
さぁ、そんな吉永小百合さんの20代について、深堀してご紹介していきます。



目次
吉永小百合:20代の出演作品
吉永小百合さんは20代にはたくさんの映画作品に出演しています。
では、時系列でご紹介していきます。
20代最初は『悲しき別れの歌』です、黄金の純愛コンビ吉永小百合さんと・浜田光夫さんが誠実な人生、若い世代の愛情を厳しく追求し、愛しながらも別れていくという石坂文学の※抒情豊かな哀愁感動篇です。
※抒情・自分 の 感情 を豊かに、また、うったえかけるように述べあらわすこと。
🎬 1965年(満20–21歳)
●悲しき別れの歌:野村ゆり子 役(日活)

吉永小百合さんとは何作か、
母娘を演じられました😊1965年 映画
「悲しき別れの歌」
名シーンから pic.twitter.com/XbIm8DSofG— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) May 27, 2023
あらすじは次のような流れです。
その年の最後の大雪が朝になってやんで、北国の冬には珍しくいい天気になった。その朝早くゆり子の母はる子は息を引き取った。喪服姿のゆり子は、葬式がすんで粉雪の中を去っていく恋人信太郎を見送りながら、永遠に別れる決心を固めるのだった。
しかし、別れることをきめたゆり子の心の中には強い後悔が吹雪のように吹き荒れていた……。北国から上京したゆり子が、医学部の学生風見信太郎と知り合ったのは、県人会の席上だった。信太郎の郷里はゆり子と同県だったのだ。
その会の席上、信太郎は選挙の事前運動に県人会が利用されているのではないかと、所信を堂々と述べた。ゆり子自身わずか二百円の会費というのに、一流のホテル、フル・コースの洋食といった豪華版に不審を抱いていた矢先、学生らしい潔癖さで発言した信太郎に大いに共鳴するものを感じた。
その日ゆり子を県人会に誘った同郷の矢吹健次郎が、あたりまえのように座っているのにくらべ、はるかに清々しい魅力を感じたのである…。
出典元:日活
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さぁつづいての映画は『青春のお通り』です。
●青春のお通り:南原桜子 役(日活)
明るくて元気、そして何よりちゃっかり者のお手伝いさんを吉永小百合さんが演じ、浜田光夫さんと共にその魅力を画面いっぱいに描く青春大作です。

チャッカリスカヤ
キドリン
ケロリン桜子と中子と久子と圭太
1965年 主題歌『若い風』
吉永小百合さん1965年 映画「青春のお通り」
吉永小百合さん 浜田光夫さん
松原智恵子さん 浜川智子さん
日活俳優の皆さん pic.twitter.com/CpfkPLSUN4— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) June 8, 2024
あらすじは次のような流れです。
桜子、久子、中子の三人は同じ大阪の短大を卒業した親友同士だった。しかし、ちゃっかり者の桜子が会社を辞めてお手伝いさんになると言い出した時にはさすがの二人も目を丸くした。
特に桜子に密かに好意を抱く久子の兄・圭太は断固反対したが、桜子の決意は固く、準備として家事サービス訓練所にも通ったという。やがて桜子は高級住宅地に住むテレビ作家の浪花家のお手伝いさんになった。
運転手付きの自家用車、ベッド付きの独立した女中部屋、朝は遅く時間にルーズ…と、ちゃっかり者の桜子が選びに選んだ好条件だったのだ。浪花家の人々も桜子を気に入り、順風満帆な自身の生活ぶりを桜子が親友二人に話すと、二人は面白がった。
一方で圭太の気持ちを知った中子は、桜子に圭太との結婚を勧めるが、桜子は圭太の収入が低いこともあり乗り気ではなかった。圭太はテレビの動物の声の吹き替えを職業としていて、確かに裕福ではないが、一途で愉快な青年だった。そんなある日、桜子は浪花家の主人が妻に隠れて不倫していることを知る。
出典元:日活・青春のお通り
『青春のお通り』はAmazonprimeで観れますよ(^^♪
次は、歌謡界のプリンスと言われた三田明とのコンビで映画出演!
●明日は咲こう花咲こう:小日山ひろ子 役(日活)
吉永小百合さんと歌謡界のプリンス・三田明さんがデュエットで吹き込んだヒット曲の映画化。
都会から遠く離れた村に乗り込んだ保健婦が繰りひろげる、ヒューマンな明朗巨篇です。

週刊毎朝の記者を恋人にもつ小日山ひろ子(吉永小百合)は、ある情熱にもえて僻地姫虎村に保健婦として赴任した。
だが姫虎村は、ひろ子の想像をこえる貧困と、住民の無知が蔓延していた…。
出典元:日活
『明日は咲こう花咲こう』Amazonprimeで観ましょう!
さぁ4作目は『父と娘の歌』です、宇野重吉さんが父親役で出演しています。
●父と娘の歌:卓紘子 役(日活)
貧しい環境の中でも微笑みを忘れず前向きに生きる少女が、父の深い愛に包まれながら音楽の世界で栄光を目指して進む姿を描いた、父と娘の涙と感動の物語です。

“Good morning”
吉永小百合と宇野重吉
日活「父と娘の歌」1965 pic.twitter.com/Ti7P6EoZnX
— Hello George2 (@George2Hello) April 23, 2023
あらすじは次のような流れです。
亡き母もピアニストだった卓紘子は、音楽大学の入学金を貯める為にアルバイトに励んでいたが、クラリネット奏者だった父、道一が盗難事件の濡れぎぬを着せられて退団し、今では心臓を悪くしてクラリネットも吹けなくなったことを知る。
鉱子はすべての貯金を父を助けるために使うのだった。厳しい江戸に師事し、入学した音楽大学で、寮生活になじめずにいた紘子をいたわってくれたのは、山口という女子学生だった。
指を怪我した紘子はそれを克服し、父にオーケストラのオーディションを受けてもらうよう説得し、父がクラリネットを吹くオーケストラで、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番を弾きとおすのだった。
出典元:日活・父と娘の歌
『父と娘の歌』は感動物語です、この映画はファンなら必見ですね。
さぁ、20歳の最後の出演作は『四つの恋の物語』です。
●四つの恋の物語:三沢三也子 役(日活)
『四つの恋の物語』は恋と愛を全力で生きる美しい四人姉妹の姿を、青春の喜びと哀しみ、そして清々しい感動と共に描いた壮大な青春物語です。

一代とニ美子と三也子と志奈子
〜美しき四姉妹〜1965年 主題歌『春の乙女』
吉永小百合さん1965年 映画 「四つの恋の物語」
芦川いづみさん 十朱幸代さん
吉永小百合さん 和泉雅子さん
浜田光夫さん 笠智衆さん pic.twitter.com/9ChCbTCKMt— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) October 31, 2024
あらすじは次のような流れです。
三沢平太郎が定年退職した夜、四人の娘たちは菊ごはんで祝ってくれた。娘たちの笑顔に、平太郎は感無量だった。妻亡きあと男手一つで育ててきた娘たち。
長女の一代は結婚に破れたが、二美子には決まった相手がいるし、三也子は快活、志奈子は底抜けに明るく、何も心配はない。今までの苦労も十分に報われたと思った。
娘たちの成長に安心した平太郎は退職金の二百五十万円を五等分すると、父親としての金銭的な義務は今日限りとし、自由を楽しむと宣言した。娘たちの五十万円の使途は、まちまちだった。
一代は喫茶店の経営を考え、二美子は倒産寸前の工場を経営する許婚者の長田にそっくりあげ、志奈子は競馬で儲けたが、三女の三也子だけは五十万どころではなかった。
というのも、見知らぬ青年から豪華なバラの花束を贈られたからだ。数日後、平太郎の元の部下で重役の息子である尾崎良彦がたずねてきた。同じビルに勤める三也子に一目惚れしたのだという。いつも男勝りの三也子がモジモジしたり、はしゃぐ様子は、丁度訪ねてきた久保隆太をあきれさせた。
三也子が尾崎とドライブを楽しんだ夜、チンピラから女高生を救った隆太が重傷を負って入院した。隆太の母親代わりと自認している三也子はすぐ病院へ飛んでいって看病した。隆太は尾崎の存在を知ってはじめて、自分が三也子を愛していることに気付いた。
三也子の楽しそうな顔をみるたびに不安に襲われていた隆太は、ある日、三也子が尾崎にプロポーズされたことを知り、失意のどん底に突き落された…。
出典元:日活・四つの恋の物語
吉永小百合さんが20歳最後の映画が『四つの恋の物語』でした。
吉永小百合さん、芦川いづみさん、十朱幸代さん、和泉雅子さんの四人が姉妹を演じたのですが、この四人はその後の日活映画で大活躍しています。
『四つの恋の物語』Amazonprimeで観れますよ(^^♪
吉永小百合さんは20歳の1年間で5本の映画に出演しました。
21歳になってもその勢いは衰えないんです、これは相当なハードワークじゃないですか?
1966年(満21–22歳)出演映画
吉永小百合さん21歳になって最初の映画が『大空に乾杯』です。
●大空に乾杯:滝村ゆり子 役(日活)
吉永小百合さんが念願叶ってスチュワーデス役に挑戦し、前向きな結婚観と幸せを追い求める姿を描いた作品です。
和泉雅子さん、十朱幸代さん、広瀬みささんといった女性スターに、浜田光夫さんらが加わり、青春の明るさが輝く一作となっています。

1965年『愛のしあわせ』
1966年「大空に乾杯」
名シーンから
吉永小百合さん 浜田光夫さん pic.twitter.com/thfLDD9V5v— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) February 14, 2023
あらすじは次のような流れです。
スチュワーデスの滝村ゆり子(吉永小百合)は厳しい二カ月の訓練を経て、やっと処女飛行に飛び立つことになった
。園芸大学の学生、北倉誠(浜田光夫)に見守られ、そして同僚たちや教官に助けられて無事にフライトを終えたゆり子は、やがて、自分の夢を生き生きと語る誠に心惹かれていくのだった…。
出典元:日活・大空に乾杯
吉永小百合さんのスチュワーデス役いいですねぇ!ファンには必見の作品!
『大空に乾杯』はAmazonprimeで視聴できます(^^♪
つづいて2作目は『青春のお通り 愛して泣いて突っ走れ』です。
●青春のお通り 愛して泣いて突っ走れ:南原桜子 役(日活)
現代的なお手伝いさんが活躍する、愛と感動、そしてユーモアがたっぷり詰まった青春娯楽作品です。吉永小百合さんの魅力を存分に引き出した珠玉の一作で、「青春のお通り」の続編として心に響くストーリーが展開されます。

圭太とチャッカリとキドリン❤️
ケロリンの熱い😊恋のお話し🥰1965年 主題歌『若い風』
吉永小百合さん
1966年 映画「青春のお通り
愛して泣いて突っ走れ!」
名シーンから
吉永小百合さん 松原智恵子さん
浜田光夫さん 浜川智子さん pic.twitter.com/lMP2Xz4sh3— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) November 11, 2023
あらすじは次のような流れです。
南原桜子は短大を卒業後、観光会社に就職するも給料が安いことを理由にすぐに退職し、 テレビ作家浪花秀介の家に住み込みで働くことに。
夫婦仲が悪く、それぞれ浮気を繰り返す問題ありの家庭で懸命に働く桜子。そんな桜子のプライベートはというと、親友久子の兄・圭太に真剣に恋をしていた。
ところが親友の中子も圭太に思いを寄せており、牽制しあう桜子と中子。そんなある日、桜子は中子が圭太と旅行に行っていたことを知りひどくショックを受ける。
またそれに続き圭太の家で彼を看病する中子を見た桜子は、失恋を味わう。 そんな中傷心旅行に出掛けた桜子は自分の兄の元を訪れるのだが、そこでなんと黒人の赤ん坊を姉に預けられるという事態に出くわし…。
『青春のお通り』の続編ですが、吉永小百合さんの魅力満載で素晴らしい映画です。
さぁ次は長い海外ロケで完成した、『風車のある街』です。
●風車のある街:三浦まり子 役(日活)
吉永小百合さんと浜田光夫さんの純愛コンビが、長期にわたるオランダロケを敢行。
チューリップと風車が彩る美しい異国の風景の中、心の奥に宿る本当の愛を追い求める、感動の純愛ドラマです。

北林谷栄さん
2010年4月27日 ご命日
数多くの日活映画にご出演され
素晴らしいご貢献をされました吉永さん役名まり子の良き相談相手のモダンなおばあちゃん役です
1966年 主題歌
『哀愁のアムステルダム』
1966年 映画
「風車のある街』
名シーンから
北林谷栄さん
吉永小百合さん
浜田光夫さん pic.twitter.com/gRpITBUP9m— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) April 27, 2023
あらすじは次のような流れです。
ミュンヘンで開かれる国際保育会議に出発する直前、東京空港でまり子は夏川から指輪を受け取った。両親からは貿易商の夏川家に嫁ぐよう背中を押されていたが、まり子は大学を出たら保育園に勤めたい気持ちがあったし、他に気になっている人もいた。
オランダに留学している石倉だ。ふとしたことから出会ったまり子と石倉は、まるで運命かのようにその後何度も偶然に再会した。二人とも子供好きで話も弾み、次第にお互い惹かれていったが、石倉は自分の夢のために生活を切り詰めて留学費用を貯めていて、裕福な家庭で育ったまり子とは価値観が違うところもあった。
今、まり子は自分の心が誰を求めているのかわからなかった。それを確かめるため、ミュンヘンでの会議出席が決まった時、石倉のいるオランダへ訪れる決心をしていた…。
『風車のある街』はAmazonprimeで観れます!(^^♪
さぁ続いていきます!21歳になって第4作目が『私、違っているかしら』です。
●私、違っているかしら:白石桂 役(日活)
森村桂の青春小説を原作に、吉永小百合さんが主演を務めた映画化作品。
就職活動に奮闘する娘が、社会や現実の壁に直面しながらも、たくましく成長していく姿を描きます。

吉永小百合さん
21歳の素敵な歌声ジュンとタカユキから4年の
歳月が経ちました桂とゴロ
1966年 主題歌
『太陽が真上に来るとき』1966年 映画
「私、違っているかしら」
名シーンから
吉永小百合さん 市川好郎さん
日活俳優の皆さん再掲しました。先程、イイネ頂いた方々、すみません🙇♂️ pic.twitter.com/WJbMnByEbM
— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) January 26, 2024
あらすじは次のような流れです。
母と二人暮らしの白石桂は大学卒業を控えて就職活動の真っ最中。出版社への就職を目指して奔走していたが片親の壁は意外に厚く、書類選考で次々に落ちてしまった。
そんなある日、桂は新宿の雑踏の中で偶然亡き父の親友である製紙会社社長の田村に会い、彼の紹介で交友社を受験できることになった。
田村が交友社社長の友人だったことから、桂は採用されると信じていたが、論文内容が危険だという理由であっさり落ちてしまう。
桂はがっかりして落ち込むが、級友で学生運動のリーダー・川瀬の信じることを続ける自信に満ちた姿勢や、パチンコ屋の店員をして頑張っている施設出身のゴロの底抜けに明るい姿を見て、再びやる気が沸いてくるのだった。
それから数日後、田村のコネで桂は独創社へ臨時社員として入ることができた。新しい婦人週刊誌の編集者になった桂はファイトに燃えたが、二ヶ月もするうちに期待を裏切られてしまう。
出典元:日活・私、違ってるかしら
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次は、21歳のときの第5作目です。
『愛と死の記録』、どんな映画でしょうか?
●愛と死の記録:松井和江 役(日活)
吉永小百合さんと渡哲也さんの新たなコンビが贈る感動の純愛物語。
初めて愛を知り、その喜びと幸せに浸る若い二人が、運命の試練に立ち向かいながら、原爆症に苦しむ青年と彼にひたむきな愛を捧げる乙女の姿を描いています。

和江と幸雄
〜二人の愛は永遠に〜1966年『花と愛と』
吉永小百合さん1966年 映画「愛と死の記録」
吉永小百合さん 渡哲也さん
日活俳優の皆さん pic.twitter.com/8t5CoW45kb— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) July 11, 2024
あらすじは次のような流れです。
ある朝、和江は勤め先の楽器店の前で危うくオートバイにはねられそうになり、持っていたレコードを割ってしまった。
オートバイに乗っていた青年・幸雄は、弁償を断わる和江に無理矢理お金を置いていった。幸雄は、この小さな事件を見ていた和江の同僚ふみ子の恋人・藤井と同じ印刷会社に勤める親友だった。そこで二人を仲良くさせようと一計を案じたふみ子と藤井により、和江と幸雄は近くの公園で会うことになった。
親友のいたずらと知った二人は驚いたが、すっかり打ち解けた。日曜日、和江たち四人は二台のオートバイで広島湾に遊びにいった。楽しい昼食のあとで二組に別れると、静かな砂浜で和江と幸雄は自然に溢れくる愛を感じていた。
二人は毎日のように会った。幸雄の恋を聞いた同僚たちは大いに冷やかし、祝福した。ただ幸雄の親代わりになっている製版班長の岩井だけは、深刻な表情をみせた。幸雄は被爆者で、四才のときに父母は死んだ。
苛酷な運命を忘れかけたころに発病して入院したが、四ヶ月で回復。その後、岩井の世話で印刷会社に入ったのだ。再発を心配する岩井の恐れは、非情にも早く現実となってしまった。岩井は、幸雄が作業中に貧血で倒れたという報せを受けた…。
出典元:日活・愛と死の記録
吉永小百合さんと渡哲也さんの初共演作です。
この共演がきっかけで二人は恋に落ちるのですが、親に反対され別れることになったんです。
『愛と死の記録』はAmazonprimeで視聴できます(^^♪
続いて、21歳最後の作品『白鳥』です。
どんな映画でしょうか?
●白鳥:小林麗子 役(日活)
吉永小百合さんが、二人の青年を同時に愛する娘という複雑な役柄に挑戦し、清純派イメージからの脱皮を図った意欲作。
松山善三の原作・脚本をもとに、西河克己監督がメガホンを取り、渡哲也さんとの共演で映画化された。TVドラマとしても話題になった作品です。

麗子と淳と昭一
〜揺れ動く乙女の心〜1962年『サンタ・マリアの鐘』
吉永小百合さん1966年 映画「白鳥」
吉永小百合さん 渡哲也さん
関口宏さん pic.twitter.com/kktALbVjvR— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) July 6, 2024
ある雨の午後、麗子は叔父の古本屋で洋書を万引きした青年を捕まえた。本を返し屈辱と羞恥の涙を浮かべる青年の顔を見て、麗子は直感的にこの人は悪人ではないと思った。
翌日、麗子はニューヨーク帰りの婚約者・昭一と海辺を散策した。その後、家に帰ると運送会社の配達人が荷物を届けに来た。その配達人は昨日の青年だった。
青年の何か事情のある様子が気になった麗子は数日後、運送会社を訪ね、その青年・近藤の住むバラックのようなアパートを突き止める。近藤には不治の病の妹・千津がいて、彼女のために大学も中退し全てを犠牲にして働いているのだった。
「千津の生命を助けてやれるなら、かっぱらいでも強盗でもやる…」。近藤と麗子は初めて打ち解けて話し合った。それからというもの、麗子は昭一との約束をすっぽかしたりするようになった。
昭一は麗子が変わったと言って彼女をなじり、愛の証を求めるが、麗子に拒まれる。一方、麗子は荒っぽい外見に似ぬ近藤の優しい心に魅かれていくのだった…。
出典元:日活・白鳥
渡哲也さんとは2作目になります。
往年の渡哲也の雰囲気が若い頃からあったんですね、決して芝居が上手いわけじゃないけど、存在感は抜群です。
21歳の吉永小百合さんは年間6本の映画に出演していました。
この頃の日活って人気があるとどんどん映画に出演させてたんですね。
さぁ吉永小百合さんは22歳になりました。
まだまだ、出演作は多いですけど、この頃は早稲田大学に通っていたのに、すごいよね(*_*;
1967年(満22–23歳)
22歳になった吉永小百合さん、次々に映画出演していきます。
最初の出演作は、『青春の海』です。
●青春の海:三宅杏子 役(日活)

杏子と次郎
〜美しい人〜1966年 主題歌『勇気あるもの』
吉永小百合さん トニーズ1966年 映画 「青春の海」
吉永小百合さん 渡哲也さん
日活俳優の皆さん pic.twitter.com/0vAt3oFDZj— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) August 8, 2024
あらすじは次のような流れです。
三宅杏子が東京から地方の中学校へ左遷されることになったとき、妹の千加はやっと勤めることができたデザインルームをやめてまで姉と一緒にいくといって杏子を困らせた。
転勤の日、汽車で向かいの座席に座った一見やくざ風の青年が、無遠慮に杏子たちの間に足を投げ出し二人を辟易させたが、その青年も同じ駅で降りた。
海辺の小さな漁師町にある学校で杏子を迎えた校長は、杏子の左遷理由が校長殴打事件と知り驚いたが、この行動派の女教師を学校で一番扱いにくいクラスの担任にした。そのクラスにはタケシというひねくれ者がいて、どの教師も手を焼いていたのだった。
杏子たちの隣家の山崎歯科では、美しい姉妹の引越しに、男ばかりの兄弟は大喜び。さっそく二人を招待してもてなした。長男の宏一は若き歯科医。漁師をしている父親・源治の自慢の息子だ。
次男の次郎は、東京にいる。三男の潤は真面目な工員、四男の明夫は料理学校に通い、亡き母親の代わりに食事一切を受け持っている。みんな明るい青年たちで、杏子と千加はすぐ打ちとけた。ところが楽しい招宴中に突然次郎が帰ってきて、父親の源治と口論。
果ては潤と格斗にまで発展してしまった。杏子と千加は、次郎が転勤の日に汽車で会った例の男だったことに驚いた。次郎は東京でやくざになり、源治から勘当されていた。源治にとって宏一が名誉であると同時に、次郎の存在はそれ以上に不名誉だった…。
出典元:日活・青春の海
吉永小百合さんと渡哲也のコンビです。この頃はまだお付き合いをしていたのでしょうか?
この二人が主役で共演する映画はこれが最後になったように思います。
この後30年後くらいに二人で共演が実現することになります。
この映画では10代の水谷豊さんが生徒役で出演しているんですよ!なんか観たくなりませんか?
続いて、『恋のハイウェイ』です。
●恋のハイウェイ:梶若葉 役(日活)
結婚までの時間を存分に楽しむ自由奔放な女流カメラマンが、青春を謳歌する姿を描いた、笑いと涙、そしてユーモア溢れる明るい青春ドラマです。

山本陽子さんを偲んで
節子と若葉と道夫
1967年 主題歌
『みんなで行こう』
吉永小百合さん
1967年 映画
「恋のハイウェイ」
名シーンから
山本陽子さん 吉永小百合さん
関口宏さん pic.twitter.com/pzL5J1rH8Z— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) February 23, 2024
あらすじは次のような流れです。
若葉が家出すると言ったとき、母親の森子はそれほど驚かなかったので、かえって若葉は拍子抜けしてしまった。
森子は10年前に画家の夫大策と別れて、神戸の小さなクラブのママになり、女手一つで若葉を育ててきた。商売柄夜が遅く、しかも毎夜酔って客に送られて帰ってくる。
しっかりものの若葉はそんな母親の生活ぶりが、仕方のないものだとはわかっていながら、次第にたまらなく嫌になってきた。
新しい生活に期待もあったが、若葉が家を出て行こうと決心したのは、母親からの逃避が主だったのである。
東京に出た幼なじみのデメ金こと柳金次郎をたずねた。上野動物園に勤めている金次郎は若葉が家出してきたと知ってびっくり、その上下宿に泊めてくれと言われて二度びっくりしてしまったが、若葉から「大丈夫、ウチ、デメ金ちゃんには全然男性感じへんもの」とあっさりいわれてギャフン。
翌日、若葉は雑誌「旅」の編集部に写真大学のクラスメート森道夫を訪ねて就職を頼んだ。もともと若葉が好きだった道夫は、若葉が家出までして自分を頼ってきたと聞いて大感激、早速「旅」の写真部に採用してくれるように編集長に電話、OKをとった。
出典元:日活・青春の海
●君が青春のとき:木所香 役(日活)
原宿族の生態にスポットを当てる活動的な女性ディレクターに吉永小百合さん、原宿族に山本圭さんが扮し、現代の青春と愛の在り方を描く青春巨篇です。

#好きな構図のスチール写真
その②『君が青春のとき』(67日活)
ぶりっ子(死語😅)風な吉永小百合と寝転がる山本圭がいい。この映画は一度観たきりで細かい内容は忘れてしまったけど、小百合映画の中だと異色なストーリーだったと記憶する。 pic.twitter.com/VqVvJ6219J— さい (@StephanieSays75) July 29, 2024
木所香の提出していたドキュメント番組「君が青春の時」という企画が採用され、テレビの女性ディレクターとしてはじめて制作を担当することが決まったとき、香は制作会議で、体当たりでやることをスタッフに誓った。その企画は原宿族の生態を描くもので、その無意味さをえぐり、現代の青春の在り方に疑問を投げかけるのがテーマだった。この企画のヒントは高校時代からの親友の北川冴子だった。冴子は美人で学問もでき、声楽家の卵として洋々たる前途を約束されていたにもかかわらず、ある時いとも簡単に原宿族のプレイボーイにひっかかり、将来を投げ捨ててだらけきった生活に落ち込んでしまったのだった。制作部長の石田の紹介で、その日さっそく有名な構成作家江波良太のところへ構成を頼みにいった香は、江波のOKをとったものの、そのために恋人の五郎とのデートに遅れ、五郎を怒らせてしまったが、初めての仕事に対する情熱は恋人へのそれよりもはるかに香の心を占めていた…。出典元:日活・君が青春のとき

●斜陽のおもかげ:木田町子 役(日活)
芸術祭参加作品。太宰治の遺子太田治子の手記から、生活苦と闘い前向きに生きる美しい娘と母を吉永小百合さん、新珠三千代さんの初顔合せで贈る感動的ドラマ。

アマプラで『斜陽のおもかげ』(1967年日活)を観る。太宰治の娘(本妻の子でなく愛人太田静子との子)に吉永小百合、母に新珠三千代、相手役に岸田森。音楽とカメラワークのせいなのか、日活映画とは思えない。檀一雄本人出演に驚く。北林谷栄との一連のシーンは失われた日本の原風景のようで泣ける。 pic.twitter.com/nGh1gPAn2L
— さい (@StephanieSays75) January 15, 2023
太宰治の遺児、それも名作「斜陽」の中に描かれている愛人の子である宿命は、幼い頃から木田町子の多感な心を揺さぶり続けてきた。それは同時に、美しい母かず子との心のつながりの旅でもあった。町子が幼いとき、落日の浜辺で「ハボタン」とやさしく抱き上げてくれた母――そして、井戸に落ちた町子を必死に救おうと、暗い井戸に入っていった和子――また、小学校から高校まで、つねに明朗で、人気者であった町子――しかし、その本当の心は“おもてには快楽をよそおい、心には悩みわずらう”という、父・太宰治の作品にあらわれたイデオロギーをそのまま受け継いでいるかのようだった。そして“斜陽”の子であることに彼女は誇りを感ずることもあったが、成長するにつれ思いは複雑になった。一方、母のかず子は、ある会社に働く賄婦だったが、その純粋な生き方に、仲間から“斜陽さん”と呼ばれ人気があった。ある日、町子の前に大学生の谷山圭次というスポーツマンが現われた。彼は、町子の高校で山岳部のコーチをしているOBだった…。出典元:日活・斜陽のおもかげ
●君は恋人:吉永百合 役(日活)
不慮の事故で目に重傷を負った浜田光夫が、奇跡的な復活を遂げた感動の復帰第1作。
石原裕次郎、小林旭、宍戸錠、浅丘ルリ子といった日活を代表する豪華スター陣が集結し、作品に華を添えました。さらに、舟木一夫、ザ・スパイダース、荒木一郎らによる魅力あふれる歌唱シーンも必見です。

●キャスト:矢代光夫=浜田光夫 雅子=和泉雅子/井上しげる=克美しげる こん平=林家こん平 大野=戸田皓久 中川=近藤宏/時江=南寿美子 トン坊=蕃ユミ(新人) 弘松三郎 河上喜史朗 黒田剛/高田栄子 渡辺節子 玉井謙介 柴田新三 本目雅昭 今村弘 沢美鶴 熱海弘到 池沢竜 園田健夫 吉田武史 條隼人 榊功 千波可奈子 技斗=高瀬将敏 振付=浦辺日佐夫/さち=清川虹子/舟山=舟木一夫(友情出演・コロムビア) スパイダースに似た七人組=田辺昭知とザ・スパイダース(友情出演・フィリップス) 荒川=荒木一郎(友情出演・ビクター) ジャニーズに似た流し=ジャニーズ(友情出演・ビクター) 黛じゅん=黛ジュン(友情出演・東芝) 踊り子=スタジオ№1ダンサーズ ダンサー=殿岡ハツエ ジャニーズのマネージャー=岡田真澄 ザ・チェリーズ ピアニスト=中村八大/九ちゃん=坂本九 「九ちゃん!」(NTV)/石崎監督=石原裕次郎 レコーディングディレクター=小林旭 赤井の助手=浅丘ルリ子 芦田看護婦=芦川いづみ 高田英樹巡査=高橋英樹 シナリオライター・赤井=渡哲也/松原=松原智恵子 山本葉子=山本陽子 山川=山内賢 もう一人の似顔絵描き=和田浩治 川地=川地民夫 葉川良次=葉山良二/小高雄二 深江=深江章喜 郷鍈治 橘和子 太田雅子 伊藤るり子/宍戸社長=宍戸錠 二谷医師=二谷英明/吉永百合=吉永小百合
「美しい人」
吉永小百合さんと共演者の皆さん1957年『君は恋人』
浜田光夫さん pic.twitter.com/OZSScFA1K7— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) November 19, 2023
あらすじは次のような流れです。
今日は浜田光夫の再起第一作『君は恋人』のクランク・インの日。
スタッフの拍手に迎えられ、一年四か月ぶりにカメラの前に立った浜田は感無量。
「用意、スタート!」の力強い掛け声がセットに鳴り響いて、カメラは静かに廻り出した。
そのストーリーとはチンピラやくざの光夫が一攫千金を夢見て、殺し屋を志願するというものだった。長いブランクを感じさせず、浜田が快調に撮影を続けていたある日、撮影所に舟木一夫がやって来て友情出演したいと言う。
そこで、荒木一郎と一緒にシナリオライターの赤井に交渉し、それぞれ歌える役を新しく作ってもらうのだった。
撮影も半ばを過ぎたある日、浜田は仲良しのスパイダースの面々と会い、これから撮影するクライマックス・シーンの話をした。
浜田扮する光夫が流しの男を刺し、自らもやくざの幹部に刺されてしまうという筋書きを話したところ、スパイダースのメンバーはストーリーが暗すぎると猛反対。
みんなでシナリオライターの赤井の家まで押しかけて、「なおせ、なおせ」と夜通しコーラス攻勢を仕掛け、とうとう台本を書き直させてしまう。
出典元:日活・君は恋人
吉永小百合さんが主役ではないのですが、シニアの方には懐かしい俳優さんがたくさん出演しています。
Amazonprimeで観れますので、青春の思い出に浸ってください(^^♪
1968年(満23–24歳)
吉永小百合さんが23歳~24歳にかけて映画出演本数は激減しています、早稲田大学に通っていたので、仕事は減らし勉学に集中していたのでしょうか。
映画以外にもテレビやラジオの仕事も始めていたようです。
●花の恋人たち:鑞山操 役(日活)
日活の人気青春スターが勢ぞろい!女医を目指す7人のインターン学生たちが織りなす、恋と友情の物語を爽やかに描いた青春ドラマの決定版。

●キャスト:蝋山操=吉永小百合/吉岡忠男=浜田光夫 仁村藤穂=和泉雅子 弓削士郎=山内賢/轟有為子=十朱幸代 宇津木恵之助(伊吹万千子の恋人。陶芸家)=岡崎二朗 轟麟也=川口恒 伊吹万千子=山本陽子/細谷和子=伊藤るり子 羽生与志=浜川智子 伊吹加代子=東恵美子 ホウ・エイ・ラヤ=斉藤チヤ子 伊吹健策(伊吹万千子の父で開業医)=下條正巳/田辺教授=河上喜史朗 婦人科患者=新井麗子 きよ=鈴村益代 看護婦B=横田楊子 小川教授=鴨田喜由 看護婦C=渡辺節子 看護婦A=高田栄子 畑夫人=原恵子 山中教授=雪丘恵介/蝋山つね=奈良岡朋子 田舎の病院長=宇野重吉/伊吹一郎=舟木一夫
1967年『恋人たち』
吉永小百合さんwithトニーズ
1968年「花の恋人たち」
名シーンから
吉永小百合さん 浜田光夫さん
和泉雅子さん 十朱幸代さん
山本陽子さん 伊藤るり子さん
浜川智子さん 斎藤チヤ子さん pic.twitter.com/HYyTnfuAYj— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) February 20, 2023
あらすじは次のような流れです。
京都女子医大のインターン学生である操、有為子、藤穂、和子ら7人は仲の良いグループで、未来の女医を目指して今まさに国家試験合格を目指して実習に勤しんでいた。
中でも操と有為子は大学内で一、二を争う秀才で、学生にとって最高の名誉ともいえる「学長賞」を狙っていた。有為子が性格も明るく、家庭も裕福なのに対して、母が一人田舎の病院で勤務しているだけの操の家は貧しかった。
早く女医になり、できることなら「学長賞」も獲って母を喜ばせたい、それが操の夢だった。こうして操と有為子が良きライバルとして切磋琢磨しながら「学長賞」のレポートを作成している頃、7人グループの何人かは年頃もあって次々に華やかなロマンスを展開していた。
早々に結婚を決めた和子に続き、万千子にも意中の人があったが、両親に反対され辛い思いをしていた。そんな万千子の心中を察した操らグループメンバーは一致団結し、万千子の両親を説得しようと試みる。
出典元:日活・花の恋人たち
●青春の風:楠本光子 役(日活)
吉永小百合さん、和泉雅子さん、山本陽子さんの三人娘が共演。恋や葛藤、親子の絆、仲間との友情を通して、青春の躍動感と新鮮な息吹を生き生きと描いた明朗青春ドラマです。

●キャスト:楠本光子=吉永小百合/風見圭介=浜田光夫 風見愛子=和泉雅子/岩上岩太=杉良太郎 畑中主任=川地民夫 田所大作=川口恒 小林峰子=山本陽子/クーパー氏=E・H・エリック エリザベス夫人=イーデス・ハンソン その他
光子と愛子と峰子
〜美しいお三人〜1968年 主題歌『鏡の中の私』
吉永小百合さん1968年 映画「青春の風」
吉永小百合さん 和泉雅子さん
山本陽子さん 浜田光夫さん
杉良太郎さん
日活俳優の皆さん pic.twitter.com/BxoiUPvV50— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) June 19, 2024
あらすじは次のような流れです。
神戸女子短期大学のフェンシング部に所属する、光子、愛子、峰子は花の三銃士と呼ばれ、校内でも人気の仲良しトリオだった。
やがて三人も卒業し、それぞれの道を歩むことになる。光子は実家の小豆島に帰り、愛子は兄と共に神戸に残ってレンタカーの受付業務、峰子は松山の実家で花嫁修業をすることになった。
小豆島の光子は何とかまた神戸へ行きたいと思っていたが、やっと戻って来た一人娘を両親は離したくなかった。
そんなある日、神戸に住む父の友人がハウスキーパーを探しているという連絡があった。光子は絶好のチャンスと思い、両親に頼み込み、一年間限定でハウスキーパーとして神戸で働く許しを得た。神戸に着いた光子は早速愛子に会いに行く。
すると、愛子よりも熱烈に歓迎したのは兄の圭介だった。実は圭介は学生の頃から光子に密かに想いを寄せていたのだ。
出典元:日活・青春の風
1970年(満25歳)
吉永小百合さん25歳には2本の映画に出演しています。
日活を離れ、東宝や松竹にも出演するようになりました。
●幕末:楢崎龍 役(東宝)
幕末の動乱期を駆け抜けた志士たちの青春をエネルギッシュに描く群像劇。維新前夜の激動の時代を史実に忠実に描きだしている。司馬遼太郎の原案を時代劇の名匠・伊藤大輔が脚本も手がけた最後の監督作です。

●キャスト:キャスト
萬屋錦之介ー坂本竜馬 三船敏郎ー後藤象二郎
仲代達矢ー中岡慎太郎 吉永小百合ーお良
幕末(1970/伊藤大輔)
坂本龍馬(中村錦之助)の脱藩から暗殺まで。勝海舟と龍馬は正論を言っていた。あまりにも立派すぎてこの時代に現代でも通じる文言でホンマに喋っていたのかは疑問に思う。それより理不尽な身分差別に対する怒りは十分伝わった。吉永小百合が眉を剃ってお歯黒をしているのが珍しい。 pic.twitter.com/KxAbNRwf5L— HP25 (@jra199005) August 17, 2024
あらすじは次のような流れです。
ある雨の日、不自由な足に下駄を引摺った一人の小商人が藩の上士・山田にぶつかり無礼討ちされた。土佐藩では士分以外に下駄は禁制。
下士・中平は怪我人に下駄と雨傘を与えた親切があだとなり、「御法度破りの同類」として山田のために討ち果たされた。この一件は烈しく坂本竜馬の心魂を揺ぶり故郷の土佐を脱藩させた。
江戸を訪れた竜馬は、かつて剣の腕を磨いた千葉道場に落着いた。千葉は時の幕府海軍奉行、勝海舟を開国論者の先鋒とみて、嫌っていた。
しかし、竜馬は海舟を邸に訪ね、立場こそ違え互に国を愛し、国を憂うる心に違いないことを知った。
ちょうど、勤王倒幕の雄藩、薩・長二藩の主導権争い激しき折りだった。慶応元年。竜馬は長崎に「社中」を創設し海運業に乗りだした。
だが、竜馬は海運業に携わるよりも、中岡と共に薩・長二藩連合のために奔走する方が多かった。その留守を預る近藤が「社中」規約違反の廉で詰腹を切らされ、中岡は同志のケチな差別根性を嚇怒した。
同正月二十日。竜馬は長州の桂と薩摩の西郷との間を周旋して、ついに両藩積年の確執と反目を解消させた。だが、それと同時に竜馬は幕吏に狙われるところとなり、お良と結婚したものの安住の地はなかった。
が、幕威に比し薩・長二藩の実力は伸長していた。この現実に周章したのは公武合体論の士佐藩だった。
土佐藩家老後藤象二郎は竜馬に助言を求めた。竜馬は「将軍慶喜をして大政を奉還せしめる」ことを説いた。
慶応三年十月十五日“朝廷勅して大政奉還の請願を許す”その頃、竜馬は河原町通りの醤油商・近江屋に下宿。十一月十五日、風邪の見舞に来た中岡と竜馬は「新政府綱領八策」について議論した。
刺客が疾風の如く躍り込りこんで、二人の生命を奪い去ったのは、その最中だった。時に竜馬三十三歳、中岡三十歳であった。
出典元:東宝・幕末
●青春大全集:根本律子 役(松竹)
『風の慕情』に続く、吉永小百合さんの松竹映画主演第2作。2人の男性の間で心揺れる女性を繊細に演じ、映画初のキスシーンにも挑んだ話題作です。

あらすじは次のような流れです。
相本様子(吉永小百合)には木(松)という恋人がいた。
共に22歳で、様子は楽器店のピアノの調律であり、市役所 をしている父 (三木のり平)との二人願し。
一方保は横浜の小さなクラナでピアニストをしていた。 かかった子は、 肌の保が、生活にどれほど本気で、 具体的なプランを持っているのか不安だった。 そんなある日 子は、約。(高子から夫の同)との合いを勧められた、
見合いの日、 子とはデートする、いかがなにばれて二人は呼をしてしまった。
しかし保が明日、そのと違うというで 解が成立した。が、物のとでは話が合うはずがなかった、 律子と保の間にも二人がお互いに頂いているの いいが生じ、その日、二人の頂点に達し、保はクラブの女・ 志津子(美子)の一夜を共にしてしまっ 子とのデートを重ね、 飾り気のない明るい部に好意を感じるようになった。
しかし胸部とのデートで、 なのいているクラブに行った時、 淋しそうにしかも投げやりにピアノを弾いている品の姿を見て、 今までに 情となって手の心によみがえってきた。
これを知った間は律子に猛然とプロロポーズしたが、 子の心は動かなかった。 また二人の利来は明るかった。 出典元:松竹・青春大全集
1971–1974年(満26–29歳)
●風の慕情(1971年):長谷由布子 役(松竹)
オーストラリア、

映画『風の慕情』での吉永小百合さんとのラブシーン pic.twitter.com/gFNRhXAR5L
— 石坂浩二画像bot (@_ishizaka_bot) March 1, 2016
あらすじは次のような流れです。
長谷由布子(吉永小百合)は一年ほど交際している大森源吉(
入川保則)から求婚された。胸のときめくような興奮も感激もなか った。 由布子にはオーストラリアに血を分けた実の姉がいた。
しかし、たまに便りがあるだけで、顔も知らない姉だった。由布子 は一生の大事をきめる前に姉に会おうと思った。 しかし、
シドニー空港には頼る姉の姿はなく、 さすがに心細くなった由布子を慰 め勇気づけてくれたのは留学生くずれの西条直紀 (石坂浩二)だった。彼の心遣いは次第に由布子の警戒心を解き、 姉の探究 と観光の日程が交錯する毎日が始まった。
そのころ旅中隣席だった商社マン郷田(森次浩司) が由布子の前に現われ、姉の手紙の 代筆者が直紀であること、 直紀こそ姉の消息についての謎を握る男であり、 これ以上直紀と行動をともにするのは危険だと忠告し た。 しかし、
由布子の気持ちは直紀に強く動いており直紀に愛を求めたが、 なぜか直紀はそれを受け入れなかった。由布子は傷つ いた。豪華なナイトクラブでの直紀との最後の晩餐、その時、 由布子は美しい貴婦人然とした日本の女性を見た。 彼女の名はゆき (香山美子)。直紀のかつての愛人であり、由布子の姉なのだ。
この姉は、はるばる訪ねてきた妹にも会えぬ境遇に絶望してい た。 直紀はゆきを今でも愛していたが、そのうえ、
妹の由布子まで好きになってしまっていたのだ・・・。 出典元:松竹・風の慕情
●男はつらいよ 柴又慕情(1972年):歌子 役(松竹「男はつらいよ」シリーズ)
吉永小百合さんは『男はつらいよ』で演じられた高見歌子役では、シリーズ初の二回登板マドンナとなり、大きな話題を呼びました。
山田洋次監督とは2008年の『母べえ』や2010年の『おとうと』で再びコンビを組み、2015年公開予定の『母と暮せば』で山田組5本目となる新作の主演を務めました。

#世界写真の日
「男はつらいよ 柴又慕情」渥美清、吉永小百合、高橋基子、泉洋子 pic.twitter.com/GEiZSXFeyz— jun (@jun_lmhs) August 19, 2020
あらすじは次のような流れです。
「貸間あり」の札に憤慨して店を飛び出した寅さんは、不動産屋で下宿を探すが、案内されたのは、なんととらやだった。
旅の空の寅さんは、福井でOL三人組と楽しいひとときを過ごし、柴又へ帰ってくる。
三人組の一人で、どこか寂しげな高見歌子(吉永小百合)は、小説家の父・高見修吉(宮口精二)とのぎこちない関係に悩んでいた。
そんな歌子が柴又を訪ね、寅さんは色めき立つ… 吉永小百合を迎え、適齢期の娘と娘を手放すことができない男やもめの父のエピソードが展開される。
ベテラン俳優・宮口精二演じる修吉と寅さんのやりとりや、「本当の幸福」について真剣に悩むヒロインの姿が、さまざまな挿話のなかで描かれる。
本作より二代目おいちゃんとして、松村達雄が登場。「貸間あり」騒動の不動産屋を、軽演劇のベテラン佐山俊二が好演。
出典元:松竹・男はつらいよ 柴又慕情

●寅次郎の失恋記(1974年):鈴木歌子 役(松竹「男はつらいよ」シリーズ)
第9作『柴又慕情』で陶芸家と結婚、幸せに暮らしている筈の歌子は、夫の実家で肩身の狭い思いをしていた。
寅さんとの再会をきっかけに、自立を目指す歌子の女性としての生き方を描く。二年ぶりに吉永小百合のマドンナ・歌子が登場し、寅さんは大ハリキリ。
歌子といまだにギクシャクしている小説家の父・高見修吉(宮口精二)との間を、寅さんが取り持つことが出来るのか?

あらすじは次のような流れです。
島根県温泉津から寅さんがいそいそと帰って来た。聞けば、土地の女性と結婚するかもしれないというので、タコ社長とさくらが同行して島根へ向かう。
ところが、相手の絹代(高田敏江)の行方不明の亭主が戻ってきていた。失意の寅さんは、津和野で二年ぶりに歌子(吉永小百合)と再会するが、歌子の夫は他界していた。
しばらくして、柴又へ歌子がやってくる。歌子を励まそうと懸命な寅さんだったが… 第9作『柴又慕情』で陶芸家と結婚、幸せに暮らしている筈の歌子は、夫の実家で肩身の狭い思いをしていた。
✅ まとめ表
年代 | 代表作品 |
1965 | 悲しき別れの歌 〜 四つの恋の物語 |
1966 | 大空に乾杯 〜 愛と死の記録 |
1967 | 青春の海 〜 君は恋人 |
1968 | 花の恋人たち・青春の風 |
1970 | 幕末・青春大全集 |
1971–74 | 風の慕情・男はつらいよ 柴又慕情・寅次郎の失恋記 |
吉永小百合の20代の映画出演は、現代の俳優さんでは考えられないような本数に出演していました。
さらに、20代のプライベートにも多くのエピソードが残されています。
早稲田大学に入学&学業と両立(20歳〜24歳)
20歳になった時に、大学に入学しました。
吉永小百合さんは仕事で忙しい合間に授業をうけ、4年間で卒業しました!
1965年(20歳)早稲田大学第二文学部・西洋史学科に入学。
芸能活動の絶頂期に学業も並行しており、驚くほど多忙な日々を送っていました。
1964年、日活に労働組合が結成され、撮影は原則として午後3時までに終了するという規定ができました。
このことが大きな追い風となり、吉永小百合さんは「これなら夜間の大学に通える」と決意。
家族や会社の反対を押し切って大学入学資格検定試験に挑戦し、2度目の受験で見事合格。
その後、早稲田大学第二文学部・西洋史学専修に進学を果たします。
ちょうど20歳を迎えた春のことでした。
吉永小百合さん 20歳
三田明さん 18歳
お二人の素敵な歌声ひろ子と明と今朝雄と卓美☺️
1965年 主題歌
『明日は咲こう花咲こう』1965年 映画
「明日は咲こう花咲こう」
名シーンから
吉永小百合さん 三田明さん
山内賢さん 頭師佳孝さん
日活俳優の皆さん pic.twitter.com/qcaYKsn2I9— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) January 6, 2024
1969年(24歳)、見事に次席で卒業。
吉永小百合さんは4年後、卒業論文を一度はあきらめかけたものの、同級生の友人たちの励ましに支えられ、最終的にはアイスキュロス作のギリシャ悲劇『縛られたプロメテウス』をテーマに書き上げて提出しました。
その際、どうしても読みたい洋書の参考資料があり、国内では手に入らなかったため、わざわざアメリカに手紙を書いて取り寄せたそうです。
そうした努力を重ねて完成させた卒論を含め、きわめて優秀な成績で卒業されました。
映画出演本数は70作以上という超人的記録を残しつつ、学生と女優を両立させた才女ぶりを発揮しました。
1970年の『毎日グラフ』、「私にとって安保とは?」の質問に答える吉永小百合。24歳‥! pic.twitter.com/WGAFrHLwqa
— タケ子 (@bamchamask) August 10, 2014
渡哲也さんとの交際と苦渋の別れ(21〜24歳)
◎1966年(21歳)映画『愛と死の記録』で渡哲也さんと初共演し交際に発展。
和江と幸雄
〜二人の愛は永遠に〜1966年『花と愛と』
吉永小百合さん1966年 映画「愛と死の記録」
吉永小百合さん 渡哲也さん
日活俳優の皆さん pic.twitter.com/8t5CoW45kb— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) July 11, 2024
◎1967年(22歳)には『青春の海』、1969年(24歳)には『嵐の勇者たち』で計3度共演も
杏子と次郎 〜恋する乙女〜
1966年 主題歌『勇気あるもの』
吉永小百合さん トニーズ1967年 映画 「青春の海」
吉永小百合さん 渡哲也さん pic.twitter.com/EKuYB9whYJ— 勇気りんりん (@yu4ki9rin8) August 22, 2024
青春の海には『相棒』で杉下右京役の水谷豊さんも学生役で出演しているんです。
水谷豊さんは映画からテレビドラマのほうに映っていきました。
吉永小百合さんは、寡黙な渡哲也さんのことがホントに好きになっていったようです。
しかし、両親の反対により交際は破局。
清純派のイメージを守るため、心を痛めながら別れを選んだとされています
漠然とした将来への不安と声枯れ休養(20代後半)
◎映画からテレビへの転換期に突入し、大人っぽい役をやりたいという想いと、当時の演技力や環境とのギャップに強いフラストレーションを感じ始めます。
#男はつらいよ
年末にBSプレミアムでやってたのは3作で、さっき柴又慕情観た。マドンナは吉永小百合。公開の1972年当時27歳くらいで、結婚の前年らしい。
ビジュアルはさすが。なんとなく武井咲の風味が(´∀`) pic.twitter.com/5o4URhJB0E— なぐなぐ (@nagnag_jp) January 5, 2020
◎その結果、20代後半にはストレスで声が出なくなるほど追い込まれ、約1年間の休業を余儀なくされたと語っています。
◎休業中は“普通の生活”を大切にし、スーパーで買い物や料理教室に通い、「人生を取り戻す」時間を過ごしたそうです。
しかし、悩みを抱えながら過ごしていて、その悩みを両親ではなくある男性に相談したのです。
年齢差婚&家庭生活(28歳)
◎1973年(28歳)、元フジテレビプロデューサー・岡田太郎さん(15歳年上)と電撃結婚。親の反対を振り切り、女優一筋だった生活を一時中断します。
両親には言い出せず、満足に声が出せないまま仕事を続けざるをえなかった。ようやく「もっと人間らしい生活をしないと、私はダメになる」と苦しみを打ち明けたのは、親ではなく、ある年上の男性だった。
彼は「一生懸命やれば、見る人はきっとその思いをわかってくれる。だからそんなに悲観しないでやりなさい」と言ってくれた。これに彼女は励まされ、その男性と結婚したいと勝手に思うようになったという(NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」制作班・築山卓観『吉永小百合 私の生き方』講談社、2020年)。
出典元:文春オンライン

◎結婚後は約1年間、主婦業に専念。その間に“普通の暮らし”が出来たことで心身ともに回復し、声の不調も改善したようです。
彼女はのちに《あの時、結婚して姓を変えることが、私にとっての革命だったんですよ。それをしなければ、自分はもう、人間としてだめになるっていう感じだったんで。
絶対に違う名前にならなければだめだと思って、強引に夫に頼んで結婚しました。
そういう時は誰に何を言われても、頑固になってしまうんです》と顧みている(『婦人公論』1998年11月7日号)。
出典元:文春オンライン


新たな演技の方向性へ挑戦(復帰後)
◎1974年(29歳)に『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』で復帰。
従来の清純派イメージではなく、「大人の恋愛ドラマ」や社会性のある作品にも挑戦し始めます。
🔍 要点まとめ
年代 | 主な出来事 |
---|---|
20–24歳 | 早稲田大進学・次席卒業&芸能活動との両立 |
21–24歳 | 渡哲也さんとの交際 → 両親の反対で別れ |
20代後半 | ストレスによる声枯れ・1年休業 |
28歳 | 電撃結婚 → 主婦生活で回復 |
29歳 | 大人の役へ転換し女優として再始動 |