NHK朝ドラで「虎に翼」が「伊藤沙莉」主演で放映中です。
「トラコ」ことヒロインの寅子が、法律という翼を得て力強く羽ばたき、時にはその力に悩みながらも、弱き人々のために正しく使うために成長していく様子を描いています。
この「虎に翼」というタイトルですが、本来はどうも「ことわざ」のようです。
そこで、「虎に翼」とはどんな意味があるのか調べてみました。
虎に翼【とらにつばさ】意味
このことわざは、強い者がさらに強くなる状況を示す言葉として使われます。
「虎に翼」は、日本のことわざで、「虎に翼が生えたよう」という意味の成句です。
これは、もともと強いものがさらに強力な力を手に入れた状態を表現するために用いられます。
虎自体が非常に強い動物であることから、そこに翼が生えたと想像することで、その力が格段に増したことを意味しています。
たとえば、有能な人がさらにスキルアップするとか、強力な企業がさらに資源を手に入れるといった状況を指します。
次のような使い方をします。
◎「あの仕事ができる彼はどこへ転職したの?もう強いのに、「虎に翼」でさらに力を得てもっと強くなるってことやね。」
◎「あんなに美人のうえ勉強も出来るなんて、まさに虎に翼で少し嫉妬しそう。」
「虎に翼」の語源はなんでしょうか?
「虎に翼」語源・由来
虎に翼 このことわざは、中国の王朝・唐の歴史家である令狐徳棻(れいことくふん)が、唐の第2代皇帝・太宗(たいそう)の勅命により撰した紀伝体の断代史である『周書』の一節「毋為虎傅翼」が語源とされています。
現代語訳すると「虎の為に翼を傅(付)くるなかれ」となり、意味は「もとから強い虎に翼を与えることはしない」となります。
この成語は、古典的な文学作品や歴史記録にその起源を持ち、中国の歴史や文化において重要な意味を持つことがよくあります。
たとえば、戦略的な利点、政治的な同盟、あるいは技術的な進歩が特定の勢力に大きな利益をもたらした歴史的な瞬間を説明するために使われることがあります。
また、「虎に翼」は、特定の文脈や状況での強さや優位性を示すために、ビジネス、教育、スポーツなど、現代の多くの分野で使われています。
これは、そのような追加の力や能力が、すでに強い個人や団体をさらに無敵のものにするという考えに基づいています。
その意味で、この成語は、古典中国文学の影響を受けた日本文化の一部として取り入れられ、同様に広く使われている表現です。
「虎に翼」使い方と例文
「虎に翼」は、人の能力や状況が格段にアップグレードされた時に用いられます。特に、以下のような文脈で使用されます:
- 何かが既に優れている状態にさらに有利な要素が加わった時。
- 人が既に持っている才能や力に、さらに強力な支援や能力が加わること。
例文:
- 彼はもともと優秀な営業成績を誇っていたが、新しいプロジェクトでの大成功は、まさに「虎に翼」を得たようだ。
- その技術革新は、すでに成長している企業に「虎に翼」を与えることになった。
このことわざは、ポジティブな変化や向上を称賛する際に使われることが多く、特にビジネスやスポーツの世界で、競争優位を示すために引用されることがあります。
「虎に翼」類義語
鬼に金梃、鬼に金棒、鬼に金もたす、鬼に鉄杖、駆け馬に鞭、獅子に鰭、走り馬にも鞭、弁慶に薙刀、竜に翼を得たる如し。
「虎に翼」 英語訳と例文
- 英語訳:
- Adding wings to a tiger: 「虎に翼を追加する」
- Go from strength to strength: 「強さからさらに強さへ」
英語の例文を5つ作ってみました。